占星術には「年齢域」っていう
面白い概念があるんですよね。
ㅤ
人それぞれ生まれ持った星の中で
どの時期にどの星の要素が
特に強調されやすいのか？
重要なテーマになってくるのか？
ㅤ
と言うものを表しているものです。
ㅤ
現代的な心理占星術ではそこまで
重要視しない概念ではあるのですが、
人それぞれの人生のバイオリズムや
ステージの切り替わりのタイミングを
見る上ではわりと参考になったりします。
ㅤ
（あまり重要視しない理由としては、
その年齢になればその星の要素が勝手に
花開くわけではなく、意識してその星の
要素を使う必要がある、と考えるから）
ㅤ
基本的なセオリーとしては以下の通りです。
ㅤ
書く人や本によって前後に多少ズレることは
ありますが、おおむねこんなところですね。
—————————————-
ㅤ誕生〜7歳：月（感情、欲求、無意識）
7歳〜15歳：水星（知性、学習、言語、論理）
15歳〜25歳：金星（感受性、恋愛、楽しみ、青春）
25歳〜35歳：太陽（自我、目的意識、方向性の発見）
35歳〜45歳：火星（挑戦、目標実現、バリバリ仕事）
45歳〜57歳：木星（許容、拡大、報酬）
57歳〜70歳：土星（責任、物質化、秩序の構築）
70歳〜85歳：天王星（変革、共同体意識）
85歳〜：海王星：（集合無意識との接続）
ㅤ—————————————-
それぞれの明確な境界線があるわけではなく
グラデーションのようになっているイメージで
もちろん個人差はあります。結構ある。
ㅤ
そして、以下に紹介する年齢域の話には
僕の独自解釈も多分に入っています。
ㅤ
月期
ㅤ
誕生〜7歳までは大人の庇護の下、
自分の感情や欲求を素直に表現したり
好き嫌い、快・不快といった無意識の
パターンが形成される時期です。
ㅤㅤ
この時期は特に、安心できる環境で
それぞれが持っている月の欲求を
しっかり満たしてあげる事が重要。
ㅤ
ここで月の欲求がちゃんと満たされないと
ステージ理論でいうところのステージ1
もしくはステージ2に欠落が生じてしまう
可能性が高く、その後の自我の形成に
大きな影響が出てくる傾向にあります。
ㅤ
小さい子の子育て中の方はぜひ
お子さんの月の欲求を満たす事と
安心できる環境で暖かく見守る事を
意識してみてください。
（この辺の細かい部分は子育て占星術の
講座で詳しく話しています）
ㅤ
水星期
ㅤㅤ
7歳から15歳くらいまでは水星の時期で
知的能力が発達し、興味のあることを
自ら学んだり、知識を増やしていく時期。
ㅤ
小学校入学から中学校卒業までの
義務教育の期間とピッタリ当てはまります。
よく出来てますよね。
ㅤ
この時期はそれぞれの水星の要素を活かし
興味のある事を学んだり話したりするのが
特に重要になってきます。
ㅤ
が、ただ机と椅子に齧り付いてガリガリと
勉強すれば良いわけではなく、しっかりと
身体を使って全身で学んでいくのが大事です。
ㅤ
耳目から入る情報も大事ですが、全身の
五感を通して得られる刺激は脳そのものを
育てるための重要な材料になります。
ㅤ
金星期
ㅤ
15歳から25歳くらいまでは感受性や楽しみ、
喜び、恋愛などにフォーカスが当たる金星期。
ㅤ
高校から大学、社会人3年目位までの
いわゆる青春時代ですね。
ㅤ
子どもから大人へ移行していく期間で
価値観も感性も未成熟ではあるものの
溢れる若さと体力で全力で楽しめる時期です。
ㅤ
この時期にちゃんと遊んで楽しんでおらず
勉強と仕事ばっかりしていた人は、
歳を重ねてプチ成功して小銭を掴むと
失った灰色の青春を取り戻すかのように
全力で遊び始める確率が高いです。
ㅤ
青春時代に適切に遊び楽しんでおけば
数年で満たされるものの、その時期に生じた
欠落を埋めるために必死に遊んでいる人は、
充足するまでに必要な期間が長くなりがち、
というのが僕の見解です。
ㅤ
もちろんそれは別に悪いことではなく
何歳になっても青春を楽しめるのは
むしろ素晴らしいことだと思います。
ㅤ
周りから見て痛々しくても本人が
心から楽しめているのならば
それはそれで良いんです。
ㅤ
太陽期
ㅤ
25歳から35歳までは太陽の時期。
ㅤ
太陽はホロスコープの中でも特に
重要な存在で、人生全体の方向性を
指し示す指標となる星です。
ㅤ
太陽期の過ごし方も非常に重要であり、
自分の強みを自覚したり、人生の目標や
方向性を定めるために色んな経験を積み
チャレンジをする必要があります。
ㅤ
この時期にボーッと過ごしてしまうと
自分がどこへ向かったらいいのかわからず
漂流者のようになってしまうでしょう。
ㅤ
波間に漂い風と流れに身を任せる、
という生き方も悪くはないと思いますが、
太陽のエネルギーは主体的かつ意識的に
発揮してこそ、その真価を発揮します。
ㅤ
この時期はぜひあなたの太陽星座の
キーワードを参考に色々な事に
取り組んでみてください。
ㅤ
また、28歳から29歳前後で
人生の方向性を大きく見直す
1度目の人生のチェックポイント
が訪れます。転機ってやつですね。
ㅤ
この辺からライフスタイルや
ライフステージがガラッと
変化する人が多いです。
ㅤ
結婚、離婚、出産、転職、
起業、病気、引越、海外移住…
ㅤ
どんな形で現れるかは人それぞれですが
大体この時期は何かしら記憶に残る
出来事がみんなそれぞれあるはずです。
ㅤ
あなたはこの時期、何がありました？
ㅤ
火星期
ㅤ
35歳から45歳までは火星期であり
太陽期に定まった方向性で突き進むため、
目標を達成するために頑張る時期です。
ㅤ
男女ともにバリバリ働いている人ならば
この時期はまさに働き盛り。
ㅤ
年齢を重ね経験を積み責任や権限も増し
やれる事が増えて仕事が楽しくなる時期です。
ㅤㅤ
火星は「自己実現のためのエネルギー」を
司るので、それぞれの火星星座を存分に活用し
自己実現に向けて進むのが良いでしょう。
ㅤ
太陽期にちゃんと目標や方向性を
見つけきれていないと、火星期のパワフルな
エネルギーが空回りしてしいまい、怒りや
トラブルとして現れる事もあるでしょう。
ㅤ
木星期
ㅤㅤ
45歳から57歳くらいまでは木星期。
ㅤ ㅤ
これまで頑張ってきた事が身を結び
さらに発展したり拡張したりして
大きな報酬を得られるかもしれない
まだ経験していない人にとっては
ちょっと楽しみな時期です。
ㅤ
経験を積んで円熟味を帯びてきて
他人への許容度や受容度が高まる
器が広がる時期とも言われています。
ㅤ
子育てもひと段落して時間的にも
金銭的にも余裕が出てくる人も多いかも。
ㅤ
木星は「発展・拡大・拡張・幸運」などを
司るラッキースターではありますが、
良いことも悪いことも拡大拡張してしまうので
それまでの人生でトラブル続きで
未解決の問題（内外ともに）がある人は
さらにデカい試練がやってくるかも…
ㅤ
2回目の人生のチェックポイントが
やってくる前に課題は片付けておきましょう。
ㅤ
土星期
ㅤㅤ
57歳から70歳くらいまでは土星期。
29歳の1回目に続き、2回目の
チェックポイントが訪れるのが
ㅤㅤ
だいたい58歳から59歳くらいです。
ㅤ
この時期にも大きな変化が訪れます。
ㅤ
年齢的にも社会的な立場としても
それなりに重い責任を持つお年頃。
ㅤ
責任と権限を持って社会の秩序を作る
政治家の人たちにこの年齢層の人が多いのは
こうやって見ると割と納得ですね。
ㅤㅤ
今の国会議員の平均年齢はおおよそ
55歳前後との事ですが、実質的により強い
権限を持っているのは平均よりも年齢が
高い人たちでしょうね。
ㅤㅤ
岸田総理は65歳、
前首相の菅さんは73歳
亡くなった安倍首相は67歳。
ㅤㅤ
1階と3階の間の元幹事長は83歳、
九州の財閥の主は81歳でいずれも
土星ぶっちぎって天王星期、
なんなら海王星期寸前ですね。
ㅤㅤ
土星は厳しい先生でもあり、
これまでの人生でちゃんとやる事を
やれてきたのか？どうなんや？と
チェックを入れてくる存在です。
ㅤㅤ
ちゃんとやれてきた人にはご褒美を、
やれてなかった人にはやり直しの
チャレンジをそれぞれ与えてくれます。
ㅤㅤ
長くなったので天王星と海王星は
省いちゃいますが、続きが気になった方は
ぜひ調べてみてください。
ㅤㅤ
– – – – – – – – – – –
ㅤㅤ
この年齢域の話とステージ理論を
組み合わせて解説するとさらに面白く、
そのステージそのステージでやるべき事、
やっておくべき事が明確になります。
ㅤ
そして、持って生まれた星の要素は
みんなそれぞれ全然違うので
人生の進み方もバラバラです。
ㅤ
が、占星術というフィルターを通して
それぞれのバラバラの人生を見ていくと
一定のパターンが見えてくるので
これまた面白いところなんですよね。
ㅤ
ちなみに僕も、過去の人生を振り返ると
わりとこの年齢域の示す通りに
進んでいるという感覚はあります。
ㅤ
今は太陽期なので魚座エネルギーを
発揮して方向性を見つける必要が
ある時期ですが、ある程度は見えているので
火星期にはスムーズに移行できそうです。
ㅤ
問題は、その火星期をどうやって
過ごしていくのかですね。
ㅤ
ちなみに僕の火星は山羊座。
ㅤ
山羊座の火星はエネルギーが強く
バリバリの起業家気質な人が多いです。
ㅤ
ただ、山羊座はビジネスだけでなく
「政治」にも関わっていたりします。
ㅤ
僕は山羊座の火星も山羊座の土星も
どちらも強調される配置になっていて、
適職判定の技法を習得したうちの奥さんが
僕の星を改めて見た時に
ㅤ
「適職は明らかにビジネスマンか政治家」
ㅤ
だとスパッと断言していたのを
今でもハッキリと覚えています。
ㅤ
これを聞いた当時は
ㅤ
「いや〜政治家とかないでしょ〜
ビジネスで稼いで楽しくゆったり
暮らしていく人生一択でしょ！」
ㅤ
くらいに思っていたのですが、
最近になって「政治家」という選択肢が
にわかに現実味を帯びてきたので
ちょっとドキドキしているところです。
ㅤ
どっちかなのか、どっちもなのか。
ㅤ
この適職判定という技法も心理占星術の
真骨頂であり、これまた非常に面白いです。
ㅤ
星同士が形成するネットワークをたどり
1つ1つの関連性を丁寧に読み解き
ホロスコープ全体が一貫して訴えている
メッセージを汲み取っていく。
まさに職人技です。
ㅤ
適職判定で分類される5つのカテゴリーや
その魅力を紹介するのはまた次の機会に
しようと思います。
ㅤ
それでは今日はこんなところで。
ㅤ
ぜひ年齢層という考え方を物差しに
あなたの人生を今一度振り返り、
今後の人生の参考にしてみてください。
コメントを残す