ここ数年、MBTIテストの認知度が上がってきています。
最近は積極的に自分のテスト結果を公表したり、SNSのプロフィールに書き込んだりと、SNS上でMBTI関連のコンテンツを見かける機会が増えてきた感じがあります。
僕が最初にMBTIを知ったのは2015年頃で、当時の認知度は今よりもかなり低かった感覚があります。(人に話ても「16パーソナリティ?MBTI?なにそれ?という反応が多かった)
自分の性格や資質を分類してタイプ分けをするのが好きな人は多いので、定期的にタイプ分類テストの流行り廃りはありますが、ここ最近はMBTIがブームになってきていますね。
マッチングアプリにも組み込まれていたりするので、比較的実用性は高いようです。
MBTIとは「マイヤーズ・ブリッグス・タイプ・インジケーター」の略で、1960年代にアメリカのキャサリン・クック・ブリッグスと、彼女の娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズによって開発されました。
理論の元になっているのはスイスの心理学者カール・グスタフ・ユングの「心理学的類型論」で、MBTIは4つの判断軸の組み合わせで16個のタイプに累計されるという形になっています。
4つの軸とはそれぞれ
興味関心:外向型(E)|内向型(I)
物の見方:感覚型(S)|直感型(N)
判断方法:思考型(T)|感情型(F)
外部との接し方:判断型(J)|知覚型(P)
で、これらを組み合わせて16個のパターンになります。
16タイプに分類するので血液型占いや太陽星座占いよりは種類が多いですが、ホロスコープを使った本格的な占星術と比べると情報量は遥かに少なくなります。
ただ、タイプを分類するための情報も多ければいいというわけではないので、適度に絞り込んでシンプルにしてあることのメリットもあるわけです。
僕は心理占星術の持つデータの豊富さや奥深さに強い興味を持っているので、情報量が少ないMBTIに対してパッションはないのですが、世間で流行していることもあるので、それぞれの魅力やメリット・デメリットを比較してみました。
最終的にはどちらも組み合わせて使うとより多角的な見方ができるのでオススメですが、それぞれにどんな特徴があるかなど是非参考にしてください。
タイプ論としての心理占星術とMBTIの比較
心理占星術の長所
1.深層心理への洞察: ホロスコープを基に、個人の深層心理や潜在意識、心の傷、才能などを詳細に分析できる。
2.複合的な視点:10個の天体、12星座、12ハウス、アスペクトなど、多岐にわたる要素を組み合わせて分析するため、多角的な視点から個性を理解できる。
3.個性化された解釈: 個人の出生日時、場所に基づくホロスコープは、世界でたった一つのものです。そのため、個人の特性をより詳細かつ正確に把握できる。
4.成長と変容のプロセス:トランジット(天体の移動)やプログレス(天体の進行)などの技法を用いて、個人の成長過程や変化を予測し、長期的な視点で自己理解を深められる。
5. 神話や象徴との関連: 古代神話や象徴との関連性から、個人の内面をより深く理解し、自己探求を促すことができる。
6.自己受容と肯定: 自分のホロスコープを理解することで、自分の強みや弱み、個性を受け入れ、自己肯定感を高めることができる。
心理占星術の短所
1. 複雑さ:多数の要素を組み合わせるため、解釈が複雑になりやすく、専門的な知識が必要となる。
2. 主観性: 解釈者の主観や経験によって解釈が異なる場合がある。
3. 決定論的な側面: ホロスコープに基づいた解釈は、個人の自由意志や選択を軽視する傾向がある。
4. 科学的根拠の不足: 占星術は科学的に証明されたものではないため、懐疑的な意見もある。
5. 限定的な情報源: 生年月日と出生時間、場所のみで判断するため、個人の環境や経験などの要素が考慮されない。
6. 誤った解釈のリスク :専門知識のない人が安易に解釈すると、誤った情報や偏見を生む可能性がある。
MBTIの長所
1.シンプルで分かりやすい:4つの指標(E/I, S/N, T/F, J/P)の組み合わせで16タイプに分類されるため、理解しやすい。
2.自己理解の促進: 自分のタイプを知ることで、自分の思考パターン、行動パターン、コミュニケーションスタイルなどを客観的に理解できる。
3. 人間関係の改善: 相手のタイプを知ることで、相手の考え方や行動を理解し、より良いコミュニケーションを築ける。
4. キャリア選択の参考: 自分のタイプに合った職業や働き方を選ぶ際の参考にできる。
5. 自己成長の促進:自分のタイプを理解し、強みを活かし、弱みを補うことで、自己成長を促せる。
6. チームビルディング:チームメンバーのタイプを理解することで、それぞれの強みを活かし、弱みを補い合う効果的なチームを作れる。
MBTIの短所
1. 単純化された分類: 16タイプに分類されるため、個人の多様性を十分に反映できない。
2. 固定的な捉え方: タイプは固定されたものではなく、状況や環境によって変化する可能性がある。
3. 自己診断の限界: 自己診断では、自分のタイプを正確に把握できない場合がある。
4. ステレオタイプ化の危険性: タイプによるステレオタイプ化は、個人の多様性を無視する可能性がある。
5. 科学的根拠の不足: MBTIは科学的に証明されたものではないため、懐疑的な意見もある。
6. 商用利用の問題: MBTIは商標登録されており、資格認定や教材の利用に費用がかかる。
心理占星術とMBTIの共通点
1. 自己理解の促進: どちらも自己の性格、思考パターン、行動パターン、コミュニケーションスタイルなどを理解するためのツールとして活用できる。
2. 他者理解の促進: それぞれのタイプやホロスコープの特徴を知ることで、他者の考え方や行動を理解し、より良いコミュニケーションを築くヒントを得られる。
3. 人間関係の改善: 自分と相手のタイプやホロスコープの違いを理解することで、相互理解を深め、より円滑な人間関係を築くことができる。
4. 自己成長の促進: 自分のタイプやホロスコープを理解し、強みを活かし、弱みを補うことで、自己成長を促せる。
5. 類型論: どちらも人間を特定のタイプに分類し、それぞれのタイプの特徴を分析する類型論に基づいている。
6. カウンセリングやコーチングへの応用: どちらも自己理解を深め、問題解決や目標達成を支援するためのカウンセリングやコーチングの現場で活用されることがある。
心理占星術とMBTIの相違点
MBTIと心理占星術は、どちらも自己理解や人間関係改善に役立つツールではありますが、それぞれの特徴や得意分野が異なります。
両者を組み合わせて活用することで、より多角的な視点から自己を理解し、より良いコミュニケーションや人間関係を築くことができるでしょう。
そもそも、MBTIの理論の元になっているユングの類型論は心理占星術の理論の中にも組み込まれ、星座や天体の象徴に反映されているので、ホロスコープで見た時の人物像とMBTIで出てきたキャラクターの特徴が似ているということは良くあります。
ぜひ、あなたの星とMBTIを比較してみて、どちらがよりしっくり来るかを試してみてください。
それではまた!
追伸:
僕は個人的にはやはり、タイプ論としても、その他の拡張性のあるツールとして総合的に判断しても、占星術の方が優れていると思います。
16パターンでしか見れない理論と、数十億、数百億という桁違いの組み合わせパターンを誇り、完全に自分オリジナルの資質を解き明かすための究極のパーソナライズができる占星術では土俵が違います。
それゆえに難しくもあるのですが、使いこなせるようになった時のパワーは段違いなので、MBTIで満足している人はぜひ占星術の深遠さにも触れてみてください。
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